幻獣図鑑 カーバンクル

カーバンクル

額に真紅の宝石を持つその詳細な形態も定かではない生き物。カーバンクルの語源は燃える石炭、小さな石炭の意味を持つ。赤い丸く磨き上げられた宝石の名称にも使われる。

ある者は猿や栗鼠、ある者は鳥であるとし、竜の脳に出来る宝石が所謂カーバンクルのそれで、竜種に違いないと考える者もいる。(アジアでは紅玉の中に竜や神獣を見出し、欧州では竜種やワイバーンは眉間に紅玉を備える等の伝承がある)

初めにこのカーバンクルが記録されたのはスペイン人の僧侶センテネラが書き記したアルゼンチナである。センテネラがカーバンクルを目撃した地はパラグアイで、その様相は燃える石炭の如く輝く鏡を頭に乗せた小さな生き物であり、頭の宝石に目が捉われたのか、その文章からは小さな生き物としか判然できない。

この生き物に惹きつけられ、多数の探検家が富と名声を得ようと探索に繰り出したが、時折鏡のように光る生き物を目撃する他、この生き物を捕らえた話は終ぞ聞かずに終わっている。宝石で目を眩ませ、その実体を捉えさせないカーバンクルは小柄ながら手強い相手だといえるだろう。

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